ぺだんの日記

日々の出来事や思ったことを色々書いていこうと思います

死語の雑学本⦅20歳31日目⦆

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岩波新書の『現代〈死語〉ノート』という本を大学の図書館で見つけた。1997年発行とあるから、この本が書かれた時の流行語は、既に死語になっている。それがなんだか面白く、思わず手に取った。

本書は前から時代順に、死語とその解説が数行から1ページほどでまとまっている。僕には馴染みのない言葉が多く、さらには時代背景も知らないので、ピンとこないものもあった。例えば映画関係の流行語。同じ話が別の制作会社から同時に封切りされ、片方の役者の演技が下手で以下略…みたいな話は、全く入ってこなかった。

一方、解説のところに人間味の溢れるストーリーが添えられた言葉は、強く印象に残っている。その一つが〈深夜喫茶〉だ。

1956年、午前3時まで営業をする喫茶店が増え始めた。コーヒー1杯で粘れる利便性もありつつ、店内で不純な行為に及ぶ客が問題となりつつ。そんな折、オリンピックを控えた1964年5月に、喫茶店の営業時間を午後11時までとする法整備がなされたが、喫茶店側は深夜帯も営業しようと模索し続けた。その結果、喫茶店は11時になると店内の照明を強く照らし、客には食べ物を注文させた。一体どういうことなのか。喫茶店の言い分はこうだった。

「ウチ、スナックなんで」

このような雑学めいたお話は大好物だ。とんちが効いていて面白い。ウミガメのスープっぽいところも高評価だ。まだ最後まで読んでいないが、この話を読み最後まで読もうと決めた。

皆様も是非、一読ください。