ぺだんの日記

日々の出来事や思ったことを色々書いていこうと思います

ヤング率の説明ってムズくない?⦅20歳66日目⦆

明日、材料力学という科目の中間テストがある。今回のテストでは、金属棒の引張と圧縮、軸のねじりに関する計算問題が問われる。引張と圧縮といえば、ヤング率がどーのこーのとかひずみがどーのこーのとかである。これでピンとくるのかな。

僕は機械系の学科に所属しているので、ヤング率が何者なのかを説明できる(と思い込んでいる)。僕に限らず、機械屋さんならヤング率ごとき、習わずとも雰囲気くらいはわかっているだろう。フックの法則のバネ定数的なやつでしょ、と。

さて、ヤング率は一体どれほどの知名度を持っているのだろうか。工学部の機械系以外の人たちはどうだろう。僕の大学の工学部だと、機械屋さんの他には電気屋さんと材料屋さんがいる。多分だけど、材料屋さんは知っていそうだな。電気屋さんはどうだろう。僕の大学の電気屋さんは、電子回路だけでなく情報系も齧るので、もしかしたら力学は疎いかもしれない。

電気系諸君よろしく、工学部の中ですらヤング率の知名度はザコである。となると、他の学部の人は聞いたことすらないだろうな。文系の人でヤング率を聞いたことがある人がいたらば、文理オールラウンダーを名乗る資格があるんじゃないか?

ヤング率を説明するには、第一にフックの法則をイメージしてもらうのが一番わかりやすいだろうけど、フックの法則は覚えてるもんなのかな。一応は義務教育の範囲なハズだけど、バネの縮む距離と押し返す力には比例の関係が成り立ちますよーなんて式、物理を勉強してないと使う機会ないよね。F=axって式覚えてる?って問うと、「あーあったねー」派と「数式出すな◯すぞ」派に分かれる。後者には説明不可能なんだよね。後者のみなさん、対戦ありがとうございました。

後者だとヤング率の説明の最短ルートが途絶えて一気に解説難易度超アップなんだけど、一方前者の場合は難易度がダダ下がりである。だってヤング率ってほぼこの式のままなんだから。

フックの法則は「バネに力を加えると比例して縮むよねー」の式だったけど、ヤング率は「金属も力加えたら力に応じて縮むくね?」の式である。

ヤング率はフックの法則のばね定数の部分、すなわちaに対応する。荷重の代わりに応力、伸びた距離の代わりにひずみを使うことで、ヤング率の式となる。応力とひずみは説明が要るよねそうだよね。

応力σの単位はN/mm²。つまり、単位面積あたりの力である。この単位とは1という意味だから、単位面積はここでは1mm²を表す。応力を使うことで、断面積の違う物質にもフックの法則を適応できる。

ひずみεは[(変形量)/(元の長さ)]によって求められる、単位を持たない値である。単位がないのは、分母分子の単位が、約分の要領で消えるためだ。これにより、長さの異なる物質をフックの法則に適応できる。

以上より、拡張版フックの法則もといヤング率を求めることができる。ばね定数が物体の材質と寸法に依存するが、ヤング率は材質のみに依存する。つまり、ヤング率は材料定数であり、取り扱いが楽なのだ!

さて、聞かれてもなければ需要もないヤング率の解説をしてみた。いつもこんな感じに説明するが、果たしてこんなので理解できるものなのかな。